膵癌の治療を困難としている要因に薬剤耐性が挙げられ、従来の抗癌剤によるapoptosisに耐性をもつことは治療における大きな障壁となっている。近年発見されたプログラム細胞死の一つであるnecroptosisはapoptosisのfail-safe機構としての役割もあり、necroptosisの誘導はapoptosis耐性となった膵癌に対する有効な治療手段と考えられるが、necroptosisには癌細胞遊走・浸潤能を促進する側面も存在していることが明らかにされた。本研究により、今後は、CXCL5-CXCR2軸を遮断しながらnecroptosisを誘導する具体的治療方法の検討につながるものである。
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