研究課題
研究活動スタート支援
当大学で新規開発した骨親和性の高い新規プラチナ製剤を用い,薬剤耐性骨肉腫細胞株に対する抗腫瘍効果を明らかとした.また,シスプラチン抵抗性の骨肉腫患者の手術時に得られた検体から患者由来腫瘍同所移植マウスモデルを作成し,シスプラチン抵抗性が実験動物で再現されていることと,新規プラチナ製剤がこのシスプラチン抵抗性を超えて抗腫瘍効果を発揮することを明らかとした.
骨軟部肉腫
開発後40年を経過したシスプラチンがいまだ骨肉腫に対する標準治療であることは市場の小さな難治性の稀少がんに対する企業を主体とした新規治療開発が困難であることを表しており,本研究において当大学で開発した骨親和性の高い新規プラチナ製剤が臨床を再現した骨肉腫動物モデルにおいてシスプラチン耐性を超えて抗腫瘍効果を示したことは,停滞している薬剤開発において非常に大きな成果であると考えられる.