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2018 年度 実績報告書

光線免疫療法の消化器腫瘍への応用にむけた基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 18H06175
配分区分補助金
研究機関信州大学

研究代表者

長屋 匡信  信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (00718033)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワードNIR-PIT / 近赤外光 / 光線免疫療法 / 消化器癌
研究実績の概要

NIR-PITは蛍光色素をつけた分子標的剤を静脈注射で投与したあとに標的腫瘍に近赤外光を当てる治療法のため、充実臓器より管腔臓器の表面に生じる癌(食道癌、胃癌、大腸癌)に特に有効であると思われ、消化器腫瘍に対するNIR-PITの臨床応用を目的に研究を行っている。
現在、研究者の所属施設において多数の消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌など)の切除治療(内視鏡切除、外科的切除)を行っており、組織での分子標的剤における蛍光の程度を確認するための準備として症例のリストアップを行っている。癌以外の正常粘膜との比較も必要であり、十分に組織が得られている症例を候補として症例を集積中である。
また、消化器癌におけるNIR-PITの有用性検討目的にin vitroでの解析が可能となるように細胞実験の準備も行っている。具体的には細胞培養に必要な物品の確保は終了しており、実験に必要な消化器癌細胞については同様の研究を行っている他施設との相談が終了し、いつでも提供頂けることとなった。
2019年3月末よりアメリカアトランタにて開催されたAmerican Assosication for Cancer Researchにて、NIR=PIT研究と関連するデータをまとめ、発表を行なった。また、当学会期間中にNIR-PITの開発者である小林久孝医師とのカンファレンスも行い、今後の方針を検討している。
消化器癌におけるNIR-PITに必須となる蛍光内視鏡の開発についてもオリンパス社、FUJIFILM社と開発が可能かにつき相談中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究者自身が研究以外の日常臨床の比重が多くなってきてしまい、研究にさける時間不足に加え、人手不足もあり、研究に必要な適切な臨床材料の確保のための症例リストアップや実験準備に時間を要している。
また、蛍光内視鏡の開発につき、以前より相談していたオリンパス社では、小動物実験用の蛍光内視鏡は開発でき、実験には使用できているが、実臨床における蛍光内視鏡の開発メリットに対する疑問視が生じてしまいオリンパス社での開発が厳しい状況となってしまった。また、小動物用の蛍光内視鏡に関しても契約の関係上、研究者が所属する施設への貸し出しが不可能との判断となってしまい、予定していた実験がすぐにできない状況となってしまった。そのため当初予定していたオリンパス社との蛍光内視鏡開発を中断し、FUJIFILM社と相談を開始したが、技術的な難しさもあり、臨床で使用可能な蛍光内視鏡の開発に関してはなかなか進んでいない状況である。

今後の研究の推進方策

消化器癌における実際の臨床組織を用いての蛍光実験を行いたいが、当初予定していたオリンパス社の小動物用蛍光内視鏡の使用が不可能となってしまったため、現在FUJIFILM社と蛍光内視鏡の開発を相談している。そのため、すぐに機材を準備することができないため、臨床組織における蛍光内視鏡実験を行うことができず、代替案として、組織における蛍光を蛍光顕微鏡で検討することを目的に症例のリストアップの継続していく。蛍光顕微鏡は研究者所属施設にて使用が可能であり、検討可能と考える。
また、蛍光顕微鏡やフローサイトメトリーを用いることで細胞レベルでの蛍光を認識することは可能であり、現在準備している消化器癌細胞における、NIR-PITの有用性の評価は可能と思われ、こちらの実験も平行して行っていく方針である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Host immunity following near infrared photoimmunotherapy is enhanced with PD-1 checkpoint blockade to eradicate established highly antigenic tumors2019

    • 著者名/発表者名
      Tadanobu Nagaya
    • 学会等名
      American Association for Cancer Reserch
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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