研究課題/領域番号 |
18H06188
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
華井 明子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 研究員 (60826220)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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キーワード | 化学療法起因性末梢神経障害 / 支持療法 / 冷却 / がん / リハビリテーション / プレシジョンケア |
研究実績の概要 |
化学療法起因性末梢神経障害(Chemotherapy induced peripheral neuropathy;CIPN)を予防することを目的に、毎週パクリタキセル治療を実施予定の乳がん患者に対しフローズングローブソックスを用いた手足の冷却介入を行った結果、主観的評価項目においても客観的評価項目においても有意な結果が得られた。その研究データについて二次解析を行った。冷却療法について、冷却温度が最低温度になる時点が耐え難いと訴えた患者に対して不織布カバーを装着して凍傷を予防し忍容性を向上させるよう対応していたが、サブグループ解析を行った結果、不織布カバーを装着した患者においてもカバーを装着していなかった(より強度の強い冷却を実施した)患者と同等の効果が得られていたことがわかった。さらに、がんの本体治療であるパクリタキセルの累積投与量が1520mg/m2 (Weekly Paclitaxel 19回以上)以上となる場合には、冷却の効果が得られにくいという傾向が得られた。しかし、本研究のサンプルサイズにおいては、体格や既往歴等の患者背景や触覚や電流知覚閾値、温度覚といった感覚特性、手指巧緻性(ペグボードスコア)といったその他の要因についてはサブグループ解析の結果からプレシジョンケアに直結する項目を抽出することができなかった。今後の冷却療法の臨床適応に向けてその方法論を確立すべく、臨床における冷却介入に関してレビューを行い、化学療法領域での適切な冷却介入方法に関する論文執筆を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
リスク因子に関して、プレシジョンケアに確実につながるような統計学的有意差のみられるものが抽出できず、論文の作成が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
昨今の増加傾向にある化学療法起因性有害事象に対する冷却による予防に関する研究論文だけでなく、従来リハビリテーション領域で行われてきた冷却や、スポーツ領域で適応が増えている冷却介入に関してもレビューを行い、冷却を適応すべき患者の特性を整理するとともに安全な冷却介入の標準手順に資する考察を実施する。
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