研究課題
研究活動スタート支援
迷走神経刺激による腎臓保護効果に関して、そのメカニズムに関する研究を行なった。迷走神経を刺激すると神経終末からアセチルコリンが放出されるが、アセチルコリンがマクロファージに存在する特定の受容体を介して、Hes1という遺伝子を発現させ、腎障害を改善させることを明らかにした。また臨床現場で良く遭遇するシスプラチン腎症モデルにおいて、腎障害が生じた後でも迷走神経刺激を行うことで、腎臓の障害が軽減されることを見出した。
腎臓
多くの方が腎臓病を患う一方、腎臓病の根本的な治療法はいまだに存在せず、新たな治療法の開発は喫緊の課題である。本研究によって、神経系-免疫系を介した新規の腎臓保護作用メカニズムの一端を解明することができた。今後さらに研究を進めることで、腎臓病の新規の治療法開発につなげていきたい。