M2マクロファージは肥満心筋症の病初期の脂肪組織における血管増生と肥満心筋症の終末像である心臓での間質繊維化亢進に対し保護的に作用することが示唆された。肥満心筋症の表現型である心臓での間質繊維化亢進の結果で生じる心筋肥大およびその終末像である心不全に対し、サルコメア遺伝子と線維化関連遺伝子の制御に通じて、保護的に作用し心不全治療の有望な治療標的になりうることが強く示唆された。本研究を通して学術的には “局所マクロファージ機能不全関連疾患”の概念が確立され、循環器医学・生物学に貢献するとともに社会的には局所マクロファージを標的にした治療の可能性が生まれ、臨床医学の発展に寄与することが期待される。
|