脳の細胞老化に関連するmicroRNAを同定した。このmicroRNAを特定の組み合わせで過剰・過少発現して細胞を手早く老化させることのできる可能性を示唆する成果である。脳血管内細胞等の血液脳関門の構成細胞を手早く老化・劣化させて、認知症患者の主な背景因子である老化を考慮した基礎研究への応用に結びつく。また、認知症のリスク因子として注目されている聴覚障害にフォーカスを当て、低血小板が難聴の危険因子であることも新たに突き止めた。血小板へ介入して聴覚障害の発症を抑制することで認知症のリスクリダクションに貢献できる可能性があり、聴脳連関という視点から新しい抗認知症療法の確立につながる成果である。
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