我々はアンジオテンシン依存性高血圧における腎近位尿細管ATRAPの機能的役割について検証をおこなった。PEPCKプロモーターによる発現制御を利用して、Cre/loxPシステムを用いて、近位尿細管特異的ATRAPノックアウトマウスを作成した。近位尿細管特異的ATRAPノックアウトマウスは野生型マウスと比較して、近位尿細管におけるATRAP mRNA発現量が約80%減少している一方、遠位尿細管におけるATRAP mRNA発現量は同等であった。近位尿細管特異的ATRAPノックアウトマウスでは、アンジオテンシンII慢性持続投与による血圧上昇、心肥大反応は野生型マウスと同等であった。
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