近年、NOTCH3遺伝子変異が示された症例でもCADASILに典型的な臨床徴候を示さない例が存在することが明らかになってきた。2011年1月~2018年4月にラクナ梗塞の診断で国立循環器病研究センターに入院し、バイオバンクに血液検体を提供した全292例のうち、非典型的で脳小血管病の可能性gあ高い、①60歳未満の若年発症、②高血圧がないにも関わらず中等度以上の白質病変を有するラクナ梗塞患者に対象を絞ってNOTCH3遺伝子変異を解析した。その結果、85名のうち3名 (3.5%)にNOTCH3 R75P遺伝子変異を認めた。これは日本人一般の保有率と比べオッズ比が58.2と非常に高い 結果であった。
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