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2019 年度 実績報告書

ヒトミニチュア人工肝臓を用いた革新的薬物効果検証モデルの創出

研究課題

研究課題/領域番号 19K21341
配分区分基金
研究機関熊本大学

研究代表者

宮田 辰徳  熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (80594887)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
キーワードミニチュアヒト人工肝臓 / 脱細胞鋳型肝臓 / ヒト初代培養肝細胞 / ヒトミニチュアex-vivoモデル
研究実績の概要

本研究の目的は、ラット脱細胞全肝をヒト肝細胞によって置換したミニチュアヒト人工肝臓を創成し、薬剤ex-vivoスクリーニングツールとしての可能性を評価することである。本研究の進捗及び実績について、①ヒトミニチュア肝臓の創生、②ヒト肝細胞の取得に分けそれぞれ述べる。

①ヒトミニチュア肝臓の創生: 6~8週齢のWistarラットから肝右葉を摘出し、門脈から4%Triton-X100を3時間還流させ、ラット肝の脱細胞を行った。本脱細胞肝は、精緻な脈管構造を維持した脱細胞鋳型肝臓であることを血管内染色により確認した。次に、ヒトミニチュアex-vivoモデルに用いる閉鎖型循環回路を作成した。本回路及びラット全肝を用いた予備実験で、酸素富化装置の有、培地へのラット血液添加の有(培地と1対1希釈)の条件下で肝細胞障害が抑制されることをH&E染色で確認したことから、ヒトミニチュア人工肝ex-vivoモデルに用いる循環回路には、酸素富化装置である人工鼻を組み入れた。

②ヒト肝細胞の取得:肝切除症例 (n=5)の切除標本非癌部より、トリプシン添加型コラーゲナーゼ還流法を用いてヒト肝細胞の取得を行った。取得細胞数は平均で450万個、生存率平均は71.9%とviabilityを維持したヒト初代培養肝細胞を得るプロトコールを確立した。各々のviabilityの違いを検討したところ生存率に明らかな差は認めなかったが、取得細胞数は100万から1500万個であり、症例毎のばらつきを認めた。ヒトミニチュア人工肝臓を得るためには500万~1000万個の肝細胞が必要と見積もっていることから、ex-vivoモデルに適応させるためには、より効率的なプロトコールの改善や症例の選択が必要であることに加え、用いる切除肝容量を増やしての効率的な肝細胞取得を引き続き行う予定としている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] A novel evaluation system for whole-organ-engineered liver graft by ex vivo application to a highly reproducible hepatic failure rat model2019

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto Hiroki、Shirakigawa Nana、Bual Ronald Perocho、Fukuda Yukako、Nakamura Shunsuke、Miyata Tatsunori、Yamao Takanobu、Yamashita Yo-ichi、Baba Hideo、Ijima Hiroyuki
    • 雑誌名

      Journal of Artificial Organs

      巻: 22 ページ: 222~229

    • DOI

      10.1007/s10047-019-01106-6

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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