本研究は歯周病と慢性腎不全(CKD)の相互関連を解明するため歯周病原菌由来LPS(PG-LPS)による腎臓組織の遺伝子発現変化について解析を行った。LPSを投与通常マウスおよびSAMPではそれぞれのコントロール群に比べて腎炎を疑わせる所見が有意に高かった。また、LPS投与群では通常マウスに比べ、SAMPでさらなる腎炎を疑わせたが有意差は見られなかった。LPS受容体発現解析から、LPSは糸球体のみならず、尿細管にも作用し、 腎臓の炎症を促進していることが示唆された。また炎症に関する遺伝子はLPS群で有意に上昇していた。
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