関節リウマチ(RA)モデルマウスであるCIAマウスの関節では、滑膜線維芽細胞や破骨細胞の両者においてセリンスレオニンキナーゼであるTAK1が活性化していた。TAK1阻害剤であるLLZ1640-2は、CIAマウスにおける関節炎の程度、出現頻度をともに顕著に抑制したのに加え、関節破壊(骨破壊)も抑制した。また、炎症性サイトカインであるIL-1βの分泌もLLZ投与により抑制された。さらにLLZは滑膜線維芽細胞においてIL-1βによって誘導されるRANKL発現を抑制し、滑膜線維芽細胞と破骨前駆細胞との共培養系における破骨細胞分化を抑制した。加えて、LLZはRANKLによる破骨細胞分化も抑制した。
|