口腔癌の頸部リンパ節転移における節外進展に関しては、臨床検体を用いた疫学的研究を中心に多くの研究がなされてきたが、その分子生物学的メカニズムに関する研究はほとんどなされておらず、国内外において報告がない。本研究成果により免疫不全マウスだけでなく正常な免疫を有したマウスでのモデルを用いることが可能となり、さまざまな状況下での転移リンパ節と原発巣の解析を臨床検体ならびに動物実験モデルを用いて分子生物学的なアプローチで解析することが可能となった。本研究により得られた成果は、リンパ節転移における節外進展のメカニズムを解明するとともに口腔癌転移の制御に向けた基礎的知見となることが期待される。
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