本研究では、インプラント周囲疾患の病態を判別するために、エンドセリン-1(ET-1)を標的としたインプラント周囲粘膜における炎症の新たな診断法を確立することを目的とした。インプラント周囲粘膜炎もしくはインプラント周囲炎患者のインプラント周囲溝から滲出液を採取した。採取したサンプルから、歯周病原細菌5菌種が検出された。また、ELISA法の結果、インプラント周囲粘膜炎、インプラント周囲炎患者のいずれの滲出液からもET-1が検出され、インプラント周囲炎においてより多くのET-1が存在することが明らかとなった。 以上より、ET-1がインプラント周囲疾患の判別に有用である可能性が示唆された。
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