骨吸収抑制薬は小児の骨関連疾患治療にも用いられているが、それが成長にいかなる影響を及ぼすかは不明である。本研究では、2種類の骨吸収抑制薬、抗RANKL抗体製剤およびビスホスホネート製剤を用いて、若齢マウスの成長、骨および歯に及ぼす影響を解明することを目的とした。これらの薬を生後1週目に単回投与のみ、もしくは生後1週間から週1回ずつ計7回皮下投与し、体長・体重・骨形態計測・組織解析を行った。抗RANK抗体はマウスの成長発育に異常を示さなかったが、ゾレドロネートは成長および臼歯部の歯根伸長を抑制した。以上より、抗RANKL抗体はゾレドロネートよりも小児への安全性が高いと推察される。
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