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2018 年度 実績報告書

Podoplanin cKOマウスを応用した新しい骨石灰化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18H06335
配分区分補助金
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

高良 憲洋  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (30824164)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワードpodoplanin / CLEC-2 / cKOマウス / 石灰化
研究実績の概要

ポドプラニンpodoplaninは、血小板膜蛋白C-type lectin-like receptor 2 (CLEC-2) のリガンドとして血小板を凝集するムチン型タンパクで、骨細胞における発現が知られているが、その機能は不明である。本研究では、骨細胞Pdpn cKOマウスCol1a1-Cre;PdpnΔ/Δを応用して、培養細胞とマウス成体の両者から骨細胞のpodoplanin-CLEC2石灰化制御機構を明らかにする。Wnt1-Cre;PdpnΔ/Δ(顎骨Pdpn cKO)、Col1a1-Cre;PdpnΔ/Δ(全身骨Pdpn cKO)マウスを用いる。今年度は、培養podoplanin cKO骨芽細胞の石灰化機能の検討を行った。その結果、podoplaninに石灰化促進機能があること、血小板CLEC-2のpodoplaninへの結合は抗体同様石灰化を抑制し、Pdpn cKO細胞ではCLEC-2存在下でも石灰化抑制が起こらない可能性を、ノックアウトマウスから分離した骨芽細胞の培養実験で明らかにすることが出来た。培養細胞分析では、cKOマウスから分離した培養細胞の形態・生化学分析にて石灰化球形成に寄与する可能性を見出した。動物実験では、podoplanin cKOマウス尾骨から川本法で切片を作製、微細形態解析で骨髄腔の狭小化を認めた。cKOマウス骨のビラヌエバ・オステオクロム等の一般染色、Ⅰ型コラーゲン、オステオカルシン、オステオポンチン、ALPase等の骨関連蛋白の免疫・酵素組織化学的染色とImageJによる面積定量では骨関連蛋白産生が変わらなかったことから、podoplanin cKOマウス尾骨では骨関連タンパク産生には関係なく石灰化が抑制されない可能性が見出された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、培養podoplanin cKO骨芽細胞の石灰化機能の検討を行った。その結果、podoplaninに石灰化促進機能があること、血小板CLEC-2のpodoplaninへの結合は石灰化を抑制し、Pdpn cKO細胞はCLEC-2存在下でも石灰化抑制が起こらない可能性をpodoplanin cKOマウスから分離した骨芽細胞の培養実験で明らかにすることが出来た。具体的には、培養細胞分析では、cKOマウスから分離した培養細胞の形態・生化学分析にて分泌タンパクとして石灰化球形成に寄与する可能性を見出した。cKOマウス肉眼解析では、マイクロCTにて骨形態・骨密度を測定した。微細形態解析では、cKOマウス骨の川本法切片を作製、ビラヌエバ・オステオクロム等の一般染色、Ⅰ型コラーゲン、オステオカルシン、オステオポンチン、ALPase等の骨関連蛋白の免疫・酵素組織化学的染色とImageJによる面積定量によって骨関連蛋白産生を評価した。現在、これらの結果をまとめ、論文を執筆中である。

今後の研究の推進方策

今年度は、Pdpn cKOマウス抜歯窩におけるpodoplanin標品の治癒促進効果の検討を行う。①Pdpn cKOマウス抜歯窩の骨再生はPdpn+/+ワイルドタイプマウスより遅いと予想する。②ワイルドタイプマウス抜歯窩の骨再生はCLEC-2で抑制されると予想する。③Pdpn cKOマウス抜歯窩へのpodoplanin投与はCLEC-2存在下でも骨再生をワイルドタイプレベルまでレスキューと予想する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ポドプラニン欠損マウスにおけるフェノタイプの検討2019

    • 著者名/発表者名
      高良憲洋、梶原 弘一郎、藤田 隆寛、坂上 竜資、小島 寛、沢 禎彦
    • 学会等名
      第124回日本解剖学会総会・全国学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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