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2019 年度 実績報告書

精神科病棟入院中の患者に対する日本型リカバリープログラムの構築に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K21437
配分区分基金
研究機関福岡大学

研究代表者

黒髪 恵  福岡大学, 医学部, 講師 (30535026)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
キーワードリカバリー / 精神疾患 / 精神科病棟
研究実績の概要

方法:精神科病棟へ入院中の患者を対象にリカバリープログラムを実践し、RAS(リカバリーアセスメントスケール)、自尊感情尺度、QOL尺度を用いて、効果を検証した。実施期間は2018年4月~2019年3月であった。週に1回、4セッションで1クールのプログラムを計22回実施した。プログラムは研究者らが当事者や専門家へのインタビューの結果および文献検討の結果をもとに要素をを抽出し作成した。地域の当事者とともに実践し、リカバリー志向の効果が得られたものである。4つのセッションで1クールとなっており、セッション1:リカバリーについて語ろう、セッション2:やりたいことを語り合おう、セッション3:やりたいことへのアイデアを出し合おう、セッション4:リマインダーづくりの内容である。プログラム参加前と1クール終了時に調査をおこなった。
結果:期間中研究に参加した人は60名、そのうち有効回答が得られたのは40名(66.7%)であった。不調により最後まで参加できなかった人は3名(5%)、退院や転院により最後まで参加できなかった人は7名(11.6%)、空欄により回答が得られなかった人は10名(16.6%)であった。プログラム前後でRASの平均得点は71.6から78.6へ上昇した。自尊感情は21.9から24.1に上昇、QOLも2.75から2.96と上昇した。RASが低下した人は6名(15%)、自尊感情が低下した人は6名(15%)、QOLが低下した人は8名(20%)であった。地域で実践した場合と同様に入院中の患者においても一定の効果は得られ、リカバリー志向のプログラムとして活用できるという結果が得られた。一方で低下している患者が15~20%存在し、今後は低下している人の特徴や要因を調査し、病棟用のリカバリー志向のプログラム作成に向けた検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 精神科病棟におけるリカバリープログラム「IPPO」の実践2019

    • 著者名/発表者名
      黒髪 恵 坂本明子
    • 学会等名
      精神障害とリハビリテーション学会
  • [学会発表] The effectiveness of “IPPO” recovery programs for psychiatric patients living in the community and those who are hospitalized2019

    • 著者名/発表者名
      黒髪 恵 坂本明子
    • 学会等名
      The 26th International Conference: Nursing Theory in the 21st Century(Korea)
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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