研究実績の概要 |
本研究は、日本の地域住民において、血中ビタミンD濃度と早期動脈硬化指標である血管内皮機能障害との関連を明らかにすることを目的とし、2014年~2017年循環器健診参加者の中で、血流依存性血管拡張反応(FMD)検査と脈波増大係数(AI)・中心動脈圧検査に参加した30~79歳男女約456名を対象とした。FMD検査で血管内皮機能を、AI検査で動脈硬化度を評価し、それぞれと血中活性型ビタミンD濃度との関連を検証した。その結果、血中活性型ビタミンD濃度は血管内皮機能と動脈硬化度と関連が見られ、血中活性型ビタミンD濃度が15~<20 ng/mLであるグループで血管内皮機能障害や動脈硬化度が低い,J-shape傾向を示した。 本研究は日本の地域一般住民を対象に血中活性型ビタミンDとの血管内皮機能障害との関連を検討した初めての疫学研究である。
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