研究課題/領域番号 |
18H06372
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
渡邊 千登世 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (80828484)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
キーワード | 認知症高齢者 / 尿失禁 / チーム / 介入プログラム / QOL |
研究実績の概要 |
本研究の第一の目的は、「チーム変革型尿失禁高齢者プログラム」を認知症高齢者へ適用するための修正を行うことである。そのため、プログラム導入について内諾を得ている施設において認知症高齢者の尿失禁ケアでの困難性について、特別養護老人ホームの施設長、介護主任、看護師にインタビューを行った。これにより「排尿誘導のタイミングが分からない」「認知症高齢者のBPSDの症状と実際の尿意との区別が困難」などの困難さがあることが確認できた。これらは、現行のプログラムの内容で十分対応できるものと判断された。 したがって、(1)高齢者に尿失禁があっても高齢者が施設内でその人なりの健康的な行動がとれ、生活できるような教育的・支援的な環境づくり(2)尿失禁ケアに関する組織内の価値観・理念の創造(3)看護師・介護者が高齢者へのよりよい尿失禁ケアが実践でき、なおかつ継続できるような行動変容の促進という3つの構成要素については、適用が可能である。 また、現行のプログラムの実施可能性について、現行プログラムのステップ1~5について、実施困難な項目の有無についても確認した。現行のプログラムにおけるステップ4の「尿失禁についての高齢者の知識の獲得」という項目については、対象者の認知症レベルに応じて実施することが可能であることが確認できた。以上の結果から、プログラムの大幅な修正は必要なく、教育ツールの変更で対応できると考えられたため、教育ツール(尿失禁高齢者ケアマニュアルなど)の修正を行うこととした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究を承諾してくれている施設が、現在1施設のみである。対象施設のリクルートに難渋している。今後リクルート方法等の検討が必要である。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究の第2の目的は、修正された「チーム変革型認知症尿失禁高齢者ケアプログラム」の導入と評価を行うことである。7月から15週間のプログラムを研究承諾施設で実施することになっている。平行して対象施設のリクルートを行うために研究承諾を得ている施設の関連施設などへ研究依頼をする予定である。
|