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2018 年度 実績報告書

日本の看護の魅力再考ーオーストラリアに国際移動する看護師の決断要因

研究課題

研究課題/領域番号 18H06382
配分区分補助金
研究機関京都学園大学

研究代表者

那須 潤子  京都学園大学, 健康医療学部, 講師 (70554898)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワード日本人看護師 / 国際移動 / オーストラリア
研究実績の概要

オーストラリアは現在も積極的に外国人を受け入れる先進国の1つである。2001年から2011年に入国した日本または韓国出身の看護師は944人であり、過去20年 間に永住ビザまたは労働ビザで入国した日本人は300名を超える。多くの日本人看護師が存在すると考えられるが、詳細は明らかではない。本研究では、日本人 看護師がオーストラリアに国際移動する意思決定要因を明らかにすることを目的に、オーストラリアのシドニー、メルボルンを拠点とした資料収集及びウェブ調 査を実施した。
結果、50名の日本人看護師より回答を得た。日本国籍および日本の看護師免許を有し、日本で働いた経験がある日本人看護師50名のうち、オーストラリアでの 看護師免許取得を目指したのは45名であった。入国前に他国への移動経験を有したのは37名(74%)であり、過去の移動経験が国際移動の要因となったことが示 唆された。また、日本人看護師は移動先に特定のネットワークをもたないことも明らかとなった。オーストラリアの看護師免許を取得した日本人看護師が特に重 要であるとした項目は、「専門職としての能力向上(88.0%)」である一方、調査時点で重きを置くキャリアアンカーは、オーストラリアの免許保持者、非保持 者ともに「生活様式」が最も多く30%以上を占めた。 日本の看護について、オーストラリアと同様、「看護師は自主的に職場を選択している」(70%)が、「職場で自由に発言している」とはいえず(74%)、「医 師とのやり取りにおいて専門的立場から発言」できない(82%)と捉えていた。
本研究においては、日本を出てオーストラリアに国際移動した日本人看護師が、日本における人間関係、勤務体制などに疑問を持ち、より良い環境を求めてい ることが明らかとなった。日本の看護の魅力を高め、未来の人材不足を解消するための看護職の体制整備を行う上で、多くの課題が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2018年度に現地調査を行う予定であったが、研究協力者との調整により2019年度に延期となった。しかしながらウェブ調査にかかる準備は順調に進んでおり、予定通りウェブ上での調査を開始した。

今後の研究の推進方策

2019年度に現地調査、ウェブ調査を実施、終了する予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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