研究課題
研究活動スタート支援
本研究では救急受診患者に対する診療データの抽出・蓄積を効率よく行うシステムの開発及び臨床研究応用を目的としている。まず電子カルテのフォーマットを決定し、システムを構築した。収集データ内には性別、年齢などの基本データに加えて独居かどうか、付添の有無、旅行者かなどの救急患者に重要な情報も収集した。また、既往歴・内服歴などのテキストデータの抜き出しのためのシステムは外注行った。疾患特有のフォーマットも作成することにより、欠測値の少ない研究に適したデータ収集も可能となった。
救急医学
日本における救急搬送患者数は進行する高齢化を背景として年々増加の一途を辿っており、救急診療の質向上は喫緊の課題である。救急外来の医療情報の標準化は現場負担の軽減、医療安全性の向上、患者との対話時間の増加という医療の質向上にも寄与するという欧米の報告があり、本システムを用いてそのエビデンスが本邦にも適応可能であると示すことが可能となる。また汎用性の高いシステムを構築できており、多施設に広げることで、本邦においても大規模データベースの構築が可能となった。