小学校高学年のASDの子供のレジリエンスの要素を明確化したことにより,協力者においては,自己全体に対して向けられる評価については理解が進んでおり,他者との違いや自己の良い点にも十分気付きを得られており,情緒発達において年齢相当の発達過程にいる事がわかった。また,ASDの子どもは,苦手な事,出来ない事がある自分をありのまま受け入れつつある状態であったが,他者と違って今の自分がそれでよいといった自己尊重までは行きついていなかった。そのため,自己理解を促すようなかかわりが必要であり,レジリエンスの構成要素より,子供の問題行動に着目するのではなく,強みに着目し肯定的な介入が重要であると考える。
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