現代社会において、携帯電話やパソコン、銀行ATMなどの電子機器は必要不可欠になっている。そのため、これらの機器が使えなくなることが社会参加の制限につながるものと予測される。今回、高次脳機能障害の中でも視空間ワーキングメモリの低下に着目したが、この症状は認知症、MCIを呈した症例のみならず、高齢者でも低下すると言われている。本研究の結果では、視空間ワーキングメモリの低下と電子機器の操作性の低下における関連が明らかとなったため、視空間ワーキングメモリの低下に対する対応策を検討することが、電子機器の使用を通じて高齢者の社会参加につながるものと期待される。
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