2009年4月~6月と2010年4月~6月に大阪府下の職場検診で採取された241名のペア血清を用い、2009パンデミック前後のインフルエンザA型のH1N1ワクチン株(①)とH1N1pdm株(②)に対してHI価と中和価を測定した。2009年の血清による①に対する被験者のHI抗体陽性率は62%、中和抗体陽性率は49%と高かったが、②に対しては中和抗体陽性率で7%と低かった。2010年の②に対する中和抗体陽性率は22%と高くなり、特に1970年以降に出生した者はそれ以前に出生した者よりも高く、46%を示した。この傾向は抗体陽転率にも反映し若年成人がパンデミックウイルスに感染し易かった事を裏付けた。
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