変形性膝関節症(膝OA)患者の大腿四頭筋における筋変性は、超音波画像診断装置より計測された内側広筋の筋輝度上昇、および生体電気インピーダンス法により算出された細胞内外液比の増加といった筋質低下によって特徴づけられることが明らかとなった。これらの指標は、膝OA患者における筋変性を検出する有用な臨床徴候であることが示唆された。また、膝OA患者の機能障害には、筋萎縮ではなく、細胞内外液比の増加(筋質低下)が関連することを明らかにした。しかし、歩行特性と骨格筋変性の縦断的変化の関連については、対象者数が限定的であったため、結論づけることができなかった。
|