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2018 年度 実績報告書

仮想・複合現実技術を用いた「行動文脈依存的脳機能修飾の特性・機能的意義」の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18H06417
配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

小見山 高明  大阪大学, 全学教育推進機構, 招へい研究員 (20827688)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワード運動 / 仮想現実 / 複合現実 / 知覚 / 認知機能 / 運動制御 / スポーツパフォーマンス
研究実績の概要

脳の情報処理は行動文脈(今何をしているのか)に応じてリアルタイムに変化(行動文脈依存的修飾)し、行動目的の達成を有利にする合目的性があると考えられている。身体運動は脳機能を変化させることが明らかとなっているが、合目的性の観点から考えると、身体運動による脳機能の変化は、身体運動を最適化させるための脳機能の能動的な現象である可能性がある。つまり、身体運動時は、自己の状態や外部環境との関係性が時々刻々と変化するため、その変化をより鋭敏に感覚・認知して運動へ繋げる働きが重要であり、その身体運動に関わる機能ほど運動により最適化されると考えられる。しかし、このような観点での研究はこれまで行われていない。本研究は、仮想現実(VR)や複合現実(MR)技術を用いて「身体運動による脳機能修飾効果が、スポーツパフォーマンスに関係する知覚・認知・運動制御にどのような影響を及ぼすのか」を検討することを目的としている。
本年度は、「野球のバッティング場面」をVR・MR 内に設定し、投手から投球されたボールについて、知覚弁別、認知制御および運動制御を実施する課題の開発ならびにそれらに関する予備実験を行った。予備実験で野球経験者に対して実際のVRでの課題を行ったところ、VR上のボールの軌道が実際のボールの軌道とは異なって感じるという問題点が浮上し、この点の改善を図る必要がある。また、本研究で設定している運動強度について、視覚情報に基づく知覚が高まるかについての予備実験も行い、今後の研究進展に対する課題を得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、「野球のバッティング場面」をVR・MR 内に設定し、投手から投球されたボールについて、知覚弁別、認知制御および運動制御を実施する課題の開発ならびにそれらに関する予備実験を行った。予備実験から、VR上のボールの軌道が実際のボールの軌道とは異なって感じるという問題点が浮上したため、現在この問題点の改善に取り掛かっている。そのため、当初予定していた運動の効果検証まで至らず、進捗がやや遅れていると判断される。

今後の研究の推進方策

今後は、実際のボールの軌道情報を取得し、VR上でのボールの軌道をより現実に近い状態とし、課題の改善を図る。その後、当初予定していた運動の効果検証を行い、運動による脳機能修飾効果が、スポーツパフォーマンスに関係する知覚・認知・運動制御にどのような影響を及ぼすのかを検証していく。

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公開日: 2019-12-27  

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