研究課題
研究活動スタート支援
エストラジオール欠乏ラットにおける耐暑能獲得に対して、運動トレーニングと栄養による処方に関しての実験を実施した。運動トレーニングについては、実施後の暑熱曝露に対して、卵巣摘出有無による暑熱下での体温上昇に差がみられなかった。栄養処方については、大豆イソフラボンの一種であるゲニステインに着目した。ゲニステイン摂取により、通常環境下における体温低下がみられた。また、暑熱環境下では、ゲニステイン摂取によりエストラジオール欠乏ラットにおける体温上昇の抑制傾向が確認された。
環境生理学
閉経女性の健康問題に関しては、骨粗鬆症に注目が集まり、体温調節異常に関する研究が遅れている。地球温暖化やヒートアイランド現象が進み、かつ日本女性の平均寿命が延伸している現代において、閉経後に暑熱環境に晒される期間が増え、その分熱中症リスクも高い。本研究は、閉経女性の高い熱中症リスクに対し、その対処法に着目している点で社会的意義が高い。