本研究の目的は,小学校において体育授業を苦手とする教師の体育授業改善に向けて提案した知識構成型校内研修プログラムの効果を検証し,教師の知識獲得プロセスを検討することであった。3年度目である本年度は,研究成果の公表として学会等での発表,並びに,研究論文の執筆及び投稿を中心に行った。また,得られた研究成果について,体育科教師教育に携わる研究者並びに実際に学校現場で教育にあたる教師との共有,情報交換を行った。 本年度の公開された研究成果は,国際会議査読付き1件,研究論文2件,専門雑誌1件であった。報告内容は,次の結果についてである。第1に,提案した校内研修プログラムが,プログラムに参加した小学校教師の体育授業に関する知識獲得を可能とすることが示唆されたことであった。また,第2に,校内研修プログラムは,3つの段階を設定した結果,知識に対する教師の重要性の認知は,校内研修後に授業実践を通して高まることが示唆されたことであった。また,知識の実践状況についても,研修プログラムの過程を経る中で徐々に実践状況が高まることが示唆された。 研究成果の報告については,研究期間終了後も引き続き公表する予定である。
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