研究課題/領域番号 |
19K21509
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補助金の研究課題番号 |
18H06435 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡辺 和広 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60822682)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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キーワード | 座位行動 / 身体活動 / 労働者 / メンタルヘルス |
研究成果の概要 |
本研究では、日本の労働者を対象に、長時間の座位行動 (座りすぎ) とうつ病の発症との間に関連があるかどうかを検討した。日本の3つの企業を対象に1年間の追跡調査を実施しデータを収集した。調査には合わせて233名の労働者が参加した。 統計的な解析の結果、仕事で (職場で) 1日当たり9.5時間以上座っている労働者は、そうでない労働者と比較して、およそ2倍、大うつ病エピソードの発症リスクが高かった。この結果は、労働者の身体活動・運動の程度や、仕事で抱えているストレスの程度などを考慮しても変化しなかった。現在、この結果を論文にまとめて、国際学術誌に投稿中である。
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自由記述の分野 |
産業保健
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は世界で初めて仕事における座位行動とうつ病発症との関連を前向きに検討したものであり、その学術的独自性は高いといえる。また、これまで不明であった座位行動と大うつ病エピソード発症との関連を明らかにすることは、健康科学における学術的知見を蓄積する上で、および産業保健現場における座位行動への介入の重要性を示す上で、非常に創造性の高い研究であるといえる。仕事において9.5時間以上座ることは、大うつ病エピソード発症のリスクを高める可能性があり、この知見は事業者にとって、予防の必要性が非常に高いうつ病への対策として、座位時間を減少させることの動機づけを高めるものである。
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