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2018 年度 実績報告書

足底部への選択的注意が歩行動作にもたらす運動学・運動力学的効果の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18H06442
配分区分補助金
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

大古場 良太  国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 助手 (30825253)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワード歩行 / 足底感覚 / 知覚 / 注意 / 運動制御 / 姿勢制御 / 運動学習 / インソール
研究実績の概要

足底の特定部位への感覚入力が歩行動作へ与える影響について検証を進めている。本研究における手法として、足底の特定位置に直径5mm、高さ3mm程度の半球型突起を直接貼付し突起部位を踏むよう歩行を指示することで意識的な荷重位置ならびに移動方向の制御を促し、動作パターンを修正する手法を用いている。
今年度の検証では、足底への感覚入力部位の違いが下肢筋活動や足関節運動に及ぼす影響について調査した。条件設定として、突起を何も貼付しないで歩行する条件(コントロール条件)に加え、踵の後方、外側、内側それぞれに突起を貼付し、計4条件を設定した。下肢筋活動の被験筋として主に下腿部にて、前脛骨筋、長腓骨筋、後脛骨筋の3筋とし、各条件間での活動を抽出した。
その結果、コントロール条件と比較し,踵後方、踵外側条件において前脛骨筋および長腓骨筋の筋活動が有意に増大した.また、歩行遊脚時の足関節背屈角度およびトウクリアランスの上昇を認めた。
これらより突起を直接足底へ貼付することによる感覚入力での歩行は、下肢筋活動賦活や足関節運動へ影響し、突起位置に応じた能動的な歩行制御が生じると確認できた.これは着用者が足底感覚を識別しつつ、課題に適応的な動作を企画実行したことを意味しており、新たな動的姿勢制御のトレーニング手法として応用できる可能性が示唆される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画では前足部・後足部と複数の突起を貼付する予定であったが、歩行課題の難易度調整に難渋した。そのことから、条件設定を簡素化した検証に早い段階から切り替えたためため、円滑に実験を進める事ができた。
また、三次元動作解析や加速度計を用いたデータの収集が可能となり、想定より早い段階で検証が進む準備が整ったことから、おおむね順調に進展している状況である。

今後の研究の推進方策

今年度は、下肢筋活動や足関節運動など生理学・運動学的指標を用いて検証した。次年度は、本手法による動作指導の理解度や達成度を対象者に質問紙形式で主観的評価も実施したうえで、小型センサーを用いた対称性や体幹動揺などの新たな運動学的指標との相互変化など、さらなる効果検証を進めていきたいと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 知覚入力型インソールの使用が歩行時の足部動態に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      大古場良太, 長谷川正哉, 吉塚久記, 本多裕一, 江越正次朗, 光武翼, 浅見豊子
    • 雑誌名

      理学療法科学

      巻: 33 ページ: 343-346

    • DOI

      https://doi.org/10.1589/rika.33.343

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 知覚入力型インソールによる感覚入力位置の違いが歩行時の下肢筋活動に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      大古場良太,長谷川正哉,吉塚久記,本多裕一,浅見豊子
    • 学会等名
      第55回日本リハビリテーション医学会学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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