私たちは哺乳動物の生体防御機構に興味を持ち、この十数年にわたって細胞レベルで感知されるストレスの応答機構を研究してきた。その過程で4種の細胞ストレスを生体レベルで視覚化できるモデルマウスの開発に成功しており、様々な疾患との関連性を見出してきた。最近になり細胞ストレスや炎症と疲労との間に何らかの関連性があると考えられているが、その詳細はほとんど解明されていない。しかし本研究から疲労負荷によってIRE1を介した小胞体ストレス応答とATF4を介した統合ストレス応答およびIL-1βを介した炎症反応が副腎で活性化することを突き止めることができた。
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