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2019 年度 実績報告書

ベクトル量子化を用いた電子ホログラフィの高効率圧縮伝送方式

研究課題

研究課題/領域番号 19K21536
配分区分基金
研究機関首都大学東京

研究代表者

西辻 崇  首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (70826833)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
キーワードホログラフィ / 電子ホログラフィ / 3次元映像 / 圧縮符号化 / 点群 / ベクトル量子化
研究実績の概要

生理的に最も自然な3次元映像を再生可能な電子ホログラフィ方式において,映像再生に必要な計算機合成ホログラム(CGH)のデータ量,計算量の削減は,特に拠点間におけるリアルタイムな映像配信の実現には不可欠である.CGHは光源と見なした点群から発せられる波面の伝搬シミュレーションで得られる画像データである.本研究では,先行研究で多く採用されているCGHを伝送する方式ではなく,3次元像である点群を伝送し,受信側にCGHへ変換する方式を念頭に,伝送量削減と受信側での計算量削減を両立する点群の符号化方式を開発した.
2018年度(18H06468)は奥行方向に連なる点群が作る波面が円対称性を持つことを利用し,点群を奥行方向にベクトル量子化することで,伝送量と計算量を削減する手法(VQ-LUT法)を開発し,国際論文誌で発表した.この手法では,奥行方向に連続する波面を1つの点群が作る波面と同等にみなし,計算対象となる実質的な点群数を削減することで,伝送量・計算量の同時削減を実現した.
2019年度(19K21536)は更なる伝送量・計算量圧縮を目的に,(1)点群の光学的・視覚的分解能を考慮した点群の再構築,(2)時間的冗長性を利用したフレーム間差分の適用,による圧縮率・計算量の改善を図った.点光源は空間的な広がりを持つことから,分解能を下回って近接する2点は同一視できる.同様に,隣接フレーム間で分解能を下回る範囲に存在する点群は,前フレームの点群を継続表示することで,計算を省略できる.以上の性質を利用して(1)(2)を実施し,複数の学会発表を行った.さらに,水平方向に連続する点群が作る波面が1次元的に収束することを発見し,線状の3次元像に対する高速計算手法を開発,従来比50倍以上の高速化に成功し,論文発表した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Fast calculation of computer-generated hologram of line-drawn objects without FFT2020

    • 著者名/発表者名
      Nishitsuji Takashi、Shimobaba Tomoyoshi、Kakue Takashi、Ito Tomoyoshi
    • 雑誌名

      Optics Express

      巻: 28 ページ: 15907~15907

    • DOI

      10.1364/OE.389778

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 点群のベクトル量子化に基づく電子ホログラフィの圧縮伝送方式2019

    • 著者名/発表者名
      西辻崇,細野湧大,角江崇,下馬場朋禄,伊藤智義,朝香卓也
    • 学会等名
      2019年度第2回ホログラフィック・ディスプレイ研究会
  • [学会発表] 点光源の空間分解能を考慮したベクトル量子化とフレーム間差分による電子ホログラフィの圧縮伝送方式2019

    • 著者名/発表者名
      細野湧大,西辻崇,朝香卓也
    • 学会等名
      2019年度第3回ホログラフィック・ディスプレイ研究会
  • [学会発表] 点群のベクトル量子化と空間分解能を考慮した電子ホログラフィの圧縮伝送方式2019

    • 著者名/発表者名
      細野湧大,西辻崇,朝香卓也
    • 学会等名
      超知性ネットワーキングに関する分野横断型研究会(RISING2019)

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公開日: 2021-01-27  

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