研究課題/領域番号 |
19K21570
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
山本 仁志 立正大学, 経営学部, 教授 (70328574)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | social norms / 協力の進化 / 進化ゲーム理論 / エージェントシミュレーション |
研究実績の概要 |
2020年度は人の持つ社会規範がこれまでの理論的予想から乖離しているのではないかという仮説に基づいた被験者実験をおこない、理論的予想では協力の維持にいっすであったJustified Defection(正当化される裏切り)が実際には正当化も非正当化もされないことを複数のシナリオ実験で明らかにした。その成果は国際学術誌[1]に掲載された。また互恵的協力の中で、実社会では観察されるものの理論的には安定しないとされてきたアップストリーム互恵性がなぜ人々の間に存続しているのかを、人々の認知バイアスに基づき説明する研究を実施し、その成果は査読付き学術誌に掲載された[2」。また、コロナ過における人々の規範の変化を探るべく大規模Web調査をおこないその成果を学会で報告した[3」。本調査プロジェクトは2021年度もパネル調査を実施し継続中である。 [1] 10.1371/journal.pone.0235137 [2] 10.14966/jssp.1912 [3] 2020年社会情報学会学会大会
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理論的研究は当初計画通りに順調に進み、研究成果の公表も国際学術誌を中心に順調でありおおむね計画通りである。
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今後の研究の推進方策 |
おおむね計画通りの進捗であるが、しかし当初計画にあったオーストリア(ウィーン経済大)との実証実験がコロナ過により2020年年度に実施できなかったため実証面の研究にややおくれがある。2021年度はオンライン実験等に切り替えるなどの可能性を探索している。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画にあったオーストリア(ウィーン経済大)との実証実験がコロナ過により2020年年度に実施できなかったため実証面の研究にややおくれがある。2021年度は渡航して実験を実施することを検討しているが、困難な場合はオンライン実験等に切り替えるなどの可能性を探索している。
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