研究課題/領域番号 |
19K21592
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
超高齢社会研究
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研究機関 | 一般財団法人生産開発科学研究所 (2021) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
植田 弘師 一般財団法人生産開発科学研究所, その他部局等, 研究員 (00145674)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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キーワード | 線維筋痛症 / 免疫細胞治療 / サイトカイン / DAMPs / PLA2G3 / ミクログリア / AcGP |
研究成果の概要 |
FM様AcGPモデルマウスでは性腺摘出手術により雄のみ疼痛過敏が消失した。雄のみ脳内ミクログリア活性化が慢性疼痛に関与した。FM様IPGPモデルの視床下部はLPA産生酵素PLA2G3遺伝子発現上昇を示した。AcGPマウスの脾臓細胞注射は雄雌ともに疼痛過敏を示すが、雄のみミクログリア阻害剤の脳内投与により疼痛消失させた。特定のサイトカインの組み換え遺伝子の筋肉内遺伝子導入によるDNAワクチンはAcGPを抑制した。以上、疼痛メモリーは雄では脳から脾臓に、雌では脳のミクログリア活性化を介さない機構で脾臓に情報伝達する可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
創薬薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年抗体医薬を中心とした生物学製剤が疾患治療に劇的な効果を有する事が報告され、数多く臨床開発されているが医療保険制度の破綻に対する危惧もあり、生産コストの低減が期待できる遺伝子ワクチン開発への期待が高まりつつある。本研究は難治性の線維筋痛症モデルについてワクチン療法という挑戦的萌芽研究を試み、特定のサイトカインについて有意な治療効果を見いだすことに成功した。この発見は線維筋痛症に限らず多くの慢性疾患に対する重要な可能性を示すこととなった。
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