研究課題/領域番号 |
19K21595
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00313255)
|
研究分担者 |
石原 拓磨 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (00783193)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
キーワード | 虚弱高齢者 / 併存疾患 / 予後 |
研究実績の概要 |
本研究では要支援高齢者の10年間の医療給付,介護給付,要介護認定に関するデータを連結することにより,高齢者が有する疾患内容とその併存数を示す疾患プロファイルを明らかにし,疾患プロファイルからみた死亡に至るまでの長期的な予後を予測できるモデルを解明することを目的とする.本研究の対象者は,大阪府下3自治体にて2012年4月から2013年3月までの間に要支援と新規に認定された全高齢者約1600名である.2019年度は,2018年度の介護医療給付データを収集し,これまでに2012年度から2018年度までの7年間のデータを入手することができた.収集したデータ項目は,対象者の医療給付(疾病,傷害および死因の統計分類提要ICD-10による疾病分類,入院・外来の区分ならびに診療点数),介護給付(居宅・地域密着型・施設サービス等の種別と介護給付費),要介護認定情報(要介護度,自立度などを含む要介護認定調査約80項目),死亡日,各自治体からの転出日である.分析は統計ソフトを用い,2019年度は予備的解析を進めることができた.その結果,本研究の対象者では,新規認定後1年以内に観測数が多かった疾患は,心疾患,肺疾患,高血圧であった.また,新規認定後1年以内に年間の医療給付点数が高かった疾患は,がん,認知症,心疾患であった.特に心疾患患者については,観測期間を通じて医療費が多くかかっており,地域における医療給付費の適正化のためには心疾患の予防が重要と考えられた.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り,データを収集し,予備解析を進められているため.
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画どおり,データ収集と解析を進める予定である.
|
次年度使用額が生じた理由 |
予備解析を実施することができたが,結果を確定する本解析が十分なレベルに達していないため,成果発表等のための経費等の支出ができず,当該助成金を使用することができなかった.次年度以降も,引き続きデータ収集や解析を行うにあたり,経費が必要である.
|