研究課題/領域番号 |
19K21602
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
曽根原 理 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (30222079)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | 近世仏教 / 聖徳太子信仰 / 潮音道海 / 依田貞鎮 / 大成経 / 東照権現 / 黒本尊 / 排仏論 |
研究実績の概要 |
本年度は資料集刊行のための調査を進め、成果報告を行った。 資料調査については、2021年の5月に弘前、6月に秋田に出張し、潮音道海(1628-95)や依田貞鎮(1681-1764)に関する資料として、弘前図書館本『神道大宗』の調査・撮影などを行った。Covid-19の感染拡大により、その後は資料調査を行うことが困難となっていたが、2022年3月になって、仏教大学・京都大学・叡山文庫などにおいて、資料集に収録する写本類の書誌調査や、国文学研究資料館において同様の調査を実施することが出来た。 本研究に関しては、ライデン大学(オランダ)のW.J.ボートおよびM.M.E.ボインステルス、駒沢大学の佐藤俊晃などの研究者と連絡をとりつつ進めている。ボート・ボインステルス両氏に私と湯浅佳子氏(東京学芸大学)を加えたメンバーで、2021年8月のEuropean Association for Japanese Studies(EAJS)でパネル報告The place of TAISEI-KYO in the intellectual history of the Edo Period(江戸時代における『大成経』の位置)を実施した。また彼らに佐藤俊晃氏ほかを加えたメンバーで、論集の刊行を計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
Covid-19の感染拡大のため、国内での資料調査が進まなかった。また、オランダのボート・ボインステルス両氏と原資料を見ながら調査・検討を行う予定も、海外渡航等が大幅に制限されたため果たせなかった。オンラインの活用で中間報告として、国際会議でのパネル発表は実施できたが、本研究が原資料を扱う段階となったため、さまざまな制約が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
幸い1年間の期間延長が可能となったので、資料集刊行と成果報告を進める。書誌調査については、当初予定よりは遅れたが入稿できる段階に達している。最終年度は資料集の校正や解説の増補改訂を通じて、調査成果の公開を実施する。また、論集の刊行についても、今年度中の刊行を目指したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
Covid-19の感染拡大により、本研究の中心課題である国内外の関連資料調査実施が、大幅な制約をうけた。また同様に、欧州や北米の関係する研究者との協同作業についても、海外渡航や日本の入国の制限のため、実施が困難となった。 こうした事態をうけ1年間の期間延長を行ったが、さらなる延長は難しい。一方、延長分の作業の進展が見込めるため、仮に海外渡航などが困難であっても、当初予定した作業量を可能な限り進めて、資料集や論集の刊行を実現したいと考えている。
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