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2022 年度 研究成果報告書

分析哲学の研究手法を用いた精神医学の理論的基礎の確立

研究課題

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研究課題/領域番号 19K21606
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分1:思想、芸術およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 貴之  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20434607)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2023-03-31
キーワード精神医学の哲学 / 心の哲学 / 精神医学
研究成果の概要

分析哲学、とくに心の哲学の概念や理論に依拠した分析を通じて、現在の精神医学にはいくつかの根本的な理論的問題があることが明らかになった。第一に、現在の精神医学には生物学的なものから社会的なものまで、さまざまなアプローチが混在するが、それらの関係は明らかではない。第二に、精神医学においては医学的問題と道徳的問題の境界がしばしば問題となるが、その線引きの基準も明らかではない。第三に、さまざまな精神疾患はどのように分類されるべきか、その分類基準はどのようなものであるべきかも明らかではない。これらいずれの問題に関しても、臨床的な有用性が最終的な基準であるのかどうかについて、さらなる検討が必要である。

自由記述の分野

哲学

研究成果の学術的意義や社会的意義

精神疾患患者は年々増加しており、精神医学の社会的重要性は高まっている。しかし、精神医学には多様な方法論が併存しており、身体医学と比較して、その理論的基礎は未確立である。本研究は、精神医学の理論的基礎には具体的にどのような問題が存在するかを明らかにしたことを通じて、精神医学の理論的基礎の確立に貢献すると考えられる。また、本研究を通じて、精神医学にはさまざまな形で価値に関する考慮やプラグマティックな考慮が重要な役割を果たしていることが明らかになったが、これは精神医学の臨床実践においても重要な知見だと考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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