研究課題/領域番号 |
19K21613
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
笹田 朋孝 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (90508764)
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研究分担者 |
中西 哲也 九州大学, 総合研究博物館, 准教授 (50315115)
田中 眞奈子 昭和女子大学, 人間文化学部, 講師 (70616375)
山末 英嗣 立命館大学, 理工学部, 教授 (90324673)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | 考古学 / 文化財科学 / 考古金属学 / 学際的研究 |
研究実績の概要 |
日本には欧米のアーケオメタラジー(Archaeometallurgy:考古金属学)に直接対応する研究領域が存在しておらず、複数 の既存の学問領域のニッチとして存在している。そこで幕末の近代産業化遺跡(特に発掘調査の資料の充実している反射炉)の学際的研究などを実践し、出土金属資料に対する考古学・文献史学・冶金学・鉱山鉱床学・文化財科学の専門家がそれぞれの専門性を活かしながら実証的な学術研究に共同で取り組み、人と金属の歴史に関する研究成果を国内外に積極的に行うことで、欧米のアーケオメタラジーに対応する研究領域を日本にも展開することを目的としている。 今年度は萩市、佐賀市、伊豆の国市などから関連する資料提供の快諾を得るとともに、実際に重要文化財「韮山代官江川家関係資料(金属資料)」の蛍光X線分析を行ない、現在その成果をまとめているところである。またメンバーそれぞれで研究活動を進めており、2020年度にバンコクで開催予定のBUMA10へのエントリーを済ませた。 またその一方で日本鉄鋼協会の鉄鋼プレゼンス研究調査委員会内の「鉄文化財にみる日本の独自技術の学際的研究フォーラム」の運営を行ない、2月には国際セッション「Current developments in nondestructive analysis using synchrotron radiation, neutron, and muon-Towards application of cultural heritage research-(放射光・中性子・ミュオンを用いた非破壊分析の最新動向-文化財分析への応用に向けて-)」を企画した。コロナウイルス感染拡大の影響で休会となったものの、企画段階から海外の研究者らとやり取りする中で、多角的な議論、学際的な交流を深めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究打ち合わせを行ったうえで、それぞれで研究を順調に進めている。また江川家資料(静岡県伊豆の国市)の非破壊分析を実施するなど、すこしずつではあるが、共同研究を進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
個々の研究を進めて、9月にバンコクで開催予定の国際会議BUMA10(THE TENTH INTERNATIONAL CONFERENCE ON THE BEGINNINGS OF THE USE OF METALS AND ALLOYS)でその成果を発表する。また幕末の反射炉の共同研究については、反射炉の所在する各地の埋蔵文化財担当者との情報交換を行なう場を設けて、共同研究を推進していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染拡大の影響で、2月の研究打ち合わせ、3月の日本鉄鋼協会春季大会の国際セッションを行うことができなくなり、そのための旅費などを次年度に繰り越すことになりました。これらは9月にバンコクで開催予定のBUMA10への旅費などで執行する予定です。
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