研究課題/領域番号 |
19K21614
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 美亜 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (20436695)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | 芸術活動 / 社会包摂 / 評価 / ファシリテーション / プロジェクトデザイン |
研究実績の概要 |
(1)研究成果の公開:これまで「文化庁と大学・研究機関等との共同研究事業」等と連携して行ってきた社会包摂につながる芸術活動に関する研究の知見をまとめ、一般向けのわかりやすい書籍として刊行した(『文化事業のハンドブック:新たな価値を社会にひらく』(水曜社))。また、他分野との研究会、専門家向けセミナー等で、こうした知見を紹介した。 (2)関連する知見の整理:昨年度に引き続き、イギリス芸術人文学研究会議(AHRC)の研究成果である _Understanding the Value of Arts and Culture_(2016)の翻訳を行い、終了した。2022年7月に刊行予定。日本文化政策学会では、これに関連する「イギリスの『文化的価値プロジェクト』を通して考える研究と評価の課題」という発表をおこなった。 (3)フィールド調査:コロナが少し収まった2021年秋に、RISTEX-Solve for SDGs「認知症包摂型社会モデルに基づく多様な主体による共創のシナリオ策定」と連携し、認知症デイケア施設でワークショップの実施・調査をおこなった。この研究からは、社会包摂につながる芸術活動の企画運営をする際に重要な知見が抽出された(論文執筆中)。 (4)デザインプロセス:社会包摂につながる芸術活動のプロセスの類型化を再検討するため、九州大学社会包摂デザイン・イニシアティブで実施されたプロジェクトのデザインプロセスを調査した。その結果、活動が本格的に始まる前の準備段階に重要なプロセスがあることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍で出張やフィールド調査を行うのが難しかったが、研究成果の社会還元を少しずつ進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
認知症関連の研究を進める他、社会関係資本との関連についての考察をまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で出張やフィールド調査ができなかったため。
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