研究課題
COVID-19の影響を踏まえて研究期間を延長した本研究では,芸術と科学という二つの文化[スノー, 1964]の接点における音のあり方を関連事例を踏まえた作品の制作を通じて探究してきている。研究の中では,作品の展示・演奏としての提示によりその芸術的な意義を確認すると共に,科学的な検証を通じて技術的な発展への糸口を探っている。最終年度の研究では,前年度までに実施した,A. 無響室における声に焦点をあてた現代の作家との共同制作,ならびに,B. 「多元な音響空間」の実現に向けた自動演奏楽器,入出力装置,および作曲・演奏法の開発の成果を,学術論文として取りまとめた。また,その研究のアプローチを,当初対象とした無響室に限定することなく,各種関連事例を踏まえ,C. 生物の鳴き声による創作楽器の制作,D. 観客の参加の意味を改めて問い直すインスタレーション,E.予め吹き込まれた音響のないレコードの再検討,をはじめとした実践へと拡張し,幅広い作品の制作を通じて,二つの文化の接点における音のあり方を探究している。以上の成果は,国内外での学会発表や展覧会を通じて広く一般に向けて公開している。
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京都芸術大学〈舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点〉2021年度 アニュアルレポート
巻: 9 ページ: 5-6
巻: 9 ページ: 17-18
情報処理学会 音楽情報科学 (MUS)研究会
巻: 30 ページ: 1-7