研究課題/領域番号 |
19K21630
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡邊 真実 (村田真実) 大阪大学, 日本語日本文化教育センター, 准教授 (90707738)
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研究分担者 |
岩井 康雄 大阪大学, 日本語日本文化教育センター, 教授 (30273741)
JIN ZHU 大阪大学, 日本語日本文化教育センター, 招へい研究員 (20790033)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | 日本語教育 / 方言教育 / 方言聴解 / 音声学 / 音韻論 / 方言 / アクセント |
研究実績の概要 |
今年度はCOVID-19の流行により、日本政府及び大阪府による緊急事態宣言の発令、まん延防止等重点措置が実施され、研究環境を整えることが極めて難しい状況にあり、十分な研究時間を確保することが出来なかった。絶対的な時間の不足により研究課題の遂行は困難を極めたが、次の2点を公表することで、前年度の実績および今年度の成果を日本国内のみならず国外においても広く発信した。
【招待講演】岩井康雄(2020)「日本語を教える/学ぶ人のための音声学・音韻論 ―これまでとこれから―」2020年9月27日 (Webinar) "Implementation of The Independent Campus Curriculum in an Effort to Improve The Adaptability of Japanese Literature Graduates", 25-27 September 2020, Padjadjaran University(Indonesia) 【論文】金珠(2021)「日本語学習者向けの日本語音声学・音韻論の教材開発―インストラクショナル・デザインの適用から―(Developing Japanese Phonetics and Phonology Learning Materials for Learners of Japanese by Applying Instructional Design」『授業研究』19号、73-83、大阪大学日本語日本文化教育センター
研究代表者は、メディア授業でも使用出来る教材開発を視野に入れ、研究計画の全体像の見直しを行った。加えて、人の声をモデル音声として扱うにあたり、メディア授業用教材として倫理面での不備がないか、関連する情報を収集した。研究分担者2名は、本研究課題に関連する分野の日本国外の情報収集および日本国外への本研究課題の必要性についてweb上での発信を行った。また、教材開発のための基礎となる分野の教授法および教材開発を実践的に行い、問題点の洗い出しと発信を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の流行、緊急事態宣言の発令、まん延防止等重点措置の実施等により、本務に大きくエフォートを割く必要性が生じ、十分な研究環境、十分な研究時間を確保することが出来なかった。当初予定していた研究課題遂行のためのエフォートが大幅に減少したことで、進捗状況は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の流行とそれにかかる不測の事態は、研究者個人の裁量でその影響を回避することが出来ないため、2020年度に絶対的な研究時間が不足したのは仕方ないことだと判断する。2020年度に不足した分の時間を補うべく、研究課題遂行のための期間を1年程度延長する必要があると考える。 方言聴解教材の開発について、COVID-19の収束が未だ見込めないため、メディア授業に対応したものを準備する必要がある。これは当初予定になかったことで、そのためにも1年程度の期間延長が必要だと判断する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の流行にかかる緊急事態宣言の発令、まん延防止等重点措置の実施等により、当初予定分のエフォートを研究課題遂行のために割けなかったため。また、研究代表者及び研究分担者の所属する大阪大学日本語日本文化教育センターは、日本政府国費日本語・日本文化研修留学生、国費学部留学生(予備教育)、私費留学生の教育を担う機関であり、学生たちの帰国・渡日にかかる問題解決、帰国後・渡日後の学生のケアに追われたため。更に、大学を取り巻く環境が急変し、メディア授業や遠隔配信に対応した教材開発が求められるようになったため。 これらの理由により、使用額に変更が生じた。次年度も同様の問題が生ずると見込まれるため、メディア授業に対応した研究計画に沿って科研費を適切に使用し、期間延長を視野に入れた上で、研究課題の遂行を目指す。
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