研究課題/領域番号 |
19K21635
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
有光 奈美 東洋大学, 経営学部, 教授 (00408957)
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研究分担者 |
高嶋 由布子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 脳機能系障害研究部, 流動研究員 (40792271)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2025-03-31
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キーワード | 日本手話 / 語用論 / ポライトネス / 間接発話 / 断り / 謝罪 / FTA(フェイス侵害行為) |
研究実績の概要 |
2023年度は、日本言語学会第166回大会(専修大学、神田キャンパス、10号館、東京都千代田区および録画配信、2023年6月17日)にて「日本手話の断り・謝罪談話のポライトネス・ストラテジー」を研究発表した。
具体的内容としては、日本手話における談話構造、ポライトネス方略を調べるため、オンライン実験を行った。談話を日本語と比較するため、日本語の会話コーパスである BTSJ(宇佐美 2019)とスクリプトをオンライン実験向けに調整したロールプレイによる3種類(1依頼の断り、2高負荷の謝罪、3低負荷の謝罪)の対話をオンラインで収録した。元々知り合い同士のネイティブサイナーのろう者ペア 12 組 24 名(うち男性 13 名、20 代)が参加した。「日本手話は直接的である、結論を早く言う」というフォークセオリーに対し、1では、多くの参加者が自己理由を持ち出したことで「やさしい嘘」を用いてフェイスの侵害を避けるポライトネス方略をとるため直接的とは言えないこと、2では、日本語話者が謝るべき内容(結論)について、それに至った理由などから言いさし文を使って相手に謝罪内容を推察させる方略をとることがあるのに対し、日本手話話者は結論を先に述べたり、理由から結論まで一気に示したりする傾向があることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでのデータを分析し、学会発表してきている。2023年度は断りと謝罪という否定的な発話行為に関わる日本手話のポライトネス戦略を明らかにした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、これまでの国内外の学会での口頭発表の内容を、論文の形にして発表することを目指している。
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次年度使用額が生じた理由 |
これまでに学会発表した内容を論文の形にするために、次年度使用額を生じさせた。2024年度は論文として発表するための活動をしていく。
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