研究課題
本研究は当初3年計画とし、また、コプト織物コレクションを有する国内外の美術館・博物館の現地調査を予定していたが、世界的蔓延を見たCOVID-19に鑑み、海外渡航および国内移動なども断念せざるを得なかった。そのため研究期間を一年延長するとともに、本研究の端緒となった京都大学総合博物館考古学資料・エジプト出土資料を対象とする調査を主軸とした。京都大学総合博物館エジプト考古資料のうち、コプト織物コレクションは、総点数28点であり、大英博物館、ルーブル美術館、メトロポリタン美術館、エルミタージュ美術館など著名コレクションと比しても、小規模である。しかしながら、京都大学総合博物館エジプト考古資料群は、京都大学初代考古学教室教授濱田耕作博士がイギリスロンドン大学ペトリー博士のもとに留学したことを契機として京都大学に移管・寄贈されたものであり3世紀から13世紀に至るコプト全時代の特徴を広く網羅するように資料選定されている。本研究の主たる対象資料は、以下である。登録番号2162 コプト織物断片 Fragments of Coptic tapestry BSAE 1922、登録番号1115 コプト織物断片 Fragments of Coptic tapestry 濱田将来 1916、登録番号1126 織物断片 Fragments of Coptic tapestry 濱田将来 1916、登録番号 633 ミイラ布断片 Fragments of mummy cloth EEF 1910、登録番号 1123 草履 Straw sandal 濱田将来 1916、登録番号 626-05 人形木棺部分 Piece of coffin EEF 1910、登録番号 579 布 Cloth with beads EEF 1910
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