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2019 年度 実施状況報告書

神社立地の災害安全性分析に基づく先人の防災認識の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 19K21664
研究機関和歌山大学

研究代表者

中島 敦司  和歌山大学, システム工学部, 教授 (90283960)

研究分担者 湯崎 真梨子  和歌山大学, 食農総合研究所, 客員教授 (50516854)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワード神社 / 土砂災害 / 水害 / 立地 / 祭神
研究実績の概要

研究の初年度であったため,まず,1)対象地内の市町村史や郷土史などに記載されていた情報から現存する神社の位置を推定し,その位置を仮の位置情報としてデジタルマップに転記した。デジタルマップは,紀伊半島を和歌山県北部(紀北),和歌山県中部(紀中),和歌山県南部(紀南),三重県南部(尾鷲市,熊野市,北牟婁郡紀北町伊南,南牟婁郡),奈良県南部(五條市,吉野郡),奈良県中部(御所市,桜井市,宇陀市,高市郡)のレイヤーに分けて整理した。各ポイントは,主祭神別に色分けして記録した。また,各神社に祀られている主祭神以外の祭神も調べ,祭神別のレイヤーも作成した。文献情報から旧社地の位置が明らかになった場合は,その位置もマップに記載した。これらマッピングの作業は,想定神社数から推定し,概ね40%まで達成できた。
次に,2)そのマップ情報を元に実際に現地調査を実施し,正確な位置が確認できた神社と未踏の神社をマップ上でアイコンを変えて識別した。現地調査では,主に本殿の位置の緯度・経度・高度をGPSで把握し,本殿や拝殿,鳥居などの祭祀建築物,手水舎,社務所など付帯設備,参道の写真を撮影した。また,位置が確認できた旧社地についても位置の把握と写真撮影した。聞き取り調査が実施できた案件では,祭祀の状況(過去含む)や氏子の現状などを聞き取り,得られた情報を記録した。
さらに,3)災害史などに記載された被災した神社の情報を抽出し,その被災状況について整理した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は,新型コロナウイルスによる活動自粛のため,研究協力者(大学院生)の協力が2月以降に得られなくなり,文献調査,現地調査ともに計画通りに実施できなかった。ただし,分担者と代表者が可能な限りで文献調査,現地調査に従事し,現地調査800案件を実施できた。

今後の研究の推進方策

初年度の遅れを取り戻しつつ,現地調査の案件を増やす。また,文献は,明治時代の神社明細帳を入手し(一部は入手済),それを元に明治の大合祀で廃社になった神社の旧社地の位置を可能な限りで推定する(ここまで2年目)。これらを終えた後,各神社の位置と災害ハザードマップを重ね合わせ,立地安全性を評価する(計画では3年目)。

次年度使用額が生じた理由

「次年度使用が生じた理由」新型コロナウイルスによる活動自粛のため,研究協力者(大学院生)の協力が2月以降に得られなくなり,そこでの謝金と旅費が支出できず,また使用する研究備品が購入できなかったことによる。
「次年度以降の使用計画」次年度以降は,当所の計画通りの支出を行うことに加え,新型コロナウイルスによる活動自粛のために実施できなかった分の研究の,特に研究協力者への謝金,旅費,使用する研究備品の購入費も支出する。

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公開日: 2021-01-27  

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