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2023 年度 研究成果報告書

神社立地の災害安全性分析に基づく先人の防災認識の可視化

研究課題

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研究課題/領域番号 19K21664
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
研究機関和歌山大学

研究代表者

中島 敦司  和歌山大学, システム工学部, 教授 (90283960)

研究分担者 湯崎 真梨子  和歌山大学, 食農総合研究教育センター, 客員教授 (50516854)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2024-03-31
キーワード神社 / 立地 / 祭神 / 浸水害 / 土砂災害
研究成果の概要

本研究は,神社の立地に着目することで災害の回避に対する先人の知恵の確からしさを検証する目的で,紀伊半島内の旧紀の国,旧吉野の国における4.822社の神社の位置を祭神別にGIS上に記録し,ハザードマップと比較し,神社立地や祭神別の災害安全性を評価した。その結果,浸水害で91.7%,土砂災害で63.6%の神社が安全側にあると評価された。祭神別では,浸水害に対しては,祭神の違いによらず90%以上の立地が安全側と評価され,土砂災害に対しては,自然信仰系神社は安全側に置かれることが多く,その一方では先行研究で災害忌避性が高いと評価された素盞嗚尊はむしろ多くが危険側に立地していたことを確認した。

自由記述の分野

防災工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では,災害安全性,特に立地選定に対する先人の知恵と知識の確からしさを防災工学的に確認することができ,また,それを可視化することに成功した。この知見は,災害が多発する特に山間部の防災技術に対して有用な知見を与えるとともに,神社という場所の価値を再評価することにつながる人文地理学的にも新規性のある結果を導き出した。さらに,GISを用いた分析法が,様々な場面での防災解析に応用できることを示すことができた。その一方で,近年注目されるクラウドマッピングがプライバシー保護の観点から課題があることも分かった。

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公開日: 2025-01-30  

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