研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フランスの同性婚法(2013)、その前進にあるPACS,連帯市民協約(1999)に関する先行研究を掛け合わせて考察した結果、同性の結びつきを一種のインセストタブーだとする見方が明らかになった。インセストタブーとは同族の結びつきを禁止するルールであり、人類文化に共通するルールである。よって、インセストの部類に含まれる同性婚は人類文化を破壊することにつながるという主張である。その一方で、異性同士の結婚の必然性についても、宗教者と共に福音書を読む作業を通じて考察を行った。そこから見えてきたものは、インセストを定める境界線は曖昧であり、かつ恣意的であること、また、性の結びつきをむしろ否定する点である。
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