• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

AI関連発明と特許法

研究課題

研究課題/領域番号 19K21674
研究機関筑波大学

研究代表者

潮海 久雄  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (80304567)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2025-03-31
キーワードAI 関連発明 / 機械学習 / AI生成著作物 / データ保護
研究実績の概要

AIによるデータの学習(入力)およびAIにより生成された著作物(出力)に関する著作権法の規整がどうあるべきかについて、2024年1月から3月にかけて、「AIと著作権に関する考え方について(素案)」が文化庁で議論された。そこで、「『フェアユース』と生成AIをめぐる著作権制度の検討」ビジネス法務2024年4月号pp55-61(2024年2月)で、著作権法の伝統的な法理から、素案を批判的に検討した。この論文の検討過程において、データ保護・利用およびAIの出力の在り方について深く検討したため、これを特許法の研究に適用することを模索した。具体的には、AI技術およびAI関連発明の発展を研究調査し、および 特許要件・実施行為等の特許法の基本原理をどう変容させるべきかについて研究調査を継続した。また、昨年度までに引き続いて、GPAI(Global Partnership on Artificial Intelligence) のWorking Group on Innovation and Commercializationに参加し、data scrapingなどのデータの保護・利用の在り方について議論している。
また、「AIを利活用した創作の特許法上の保護の在り方に関する調査研究報告書」(デロイトトーマツ・令和6年3月)の国内調査に協力した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

第1の理由は、AIの技術進歩は近時急速であるものの、著作権法の場合と比較して、それがAI関連発明の発明性や特許要件、特許審査等に少なくともわが国ではあまり影響を与えておらず、その分析に時間がかかっているためである。第2の理由は、海外調査旅費や海外書籍が、円安の影響で高騰し、実施できなかったためである。

今後の研究の推進方策

本年度は、海外を含めた多くの報告書、特許出願、書籍、インタビューなどの実態調査を行い、研究に取り組む予定である。その際、これまで類型化して明らかにしたAI関連発明について、特許要件(進歩性、記載要件等)をどのように変えるべきか、あるいは変えないでよいかに留意して研究を推進する予定である。

次年度使用額が生じた理由

極端な円安で、国内で入手しがたい欧米・日の書籍購入が困難であったことと、予定していた欧米への渡航ができなかったためである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 『フェアユース』と生成AIをめぐる著作権制度の検討2024

    • 著者名/発表者名
      潮海久雄
    • 雑誌名

      ビジネス法務

      巻: 2024年4月号 ページ: 55-61

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi