研究課題/領域番号 |
19K21687
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川口 大司 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (80346139)
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研究分担者 |
原 ひろみ 日本女子大学, 家政学部, 准教授 (50605970)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | ジェンダー / 社会規範 |
研究実績の概要 |
先進各国では人口の高齢化が進行しつつあり、いわゆる生産年齢層と呼ばれる20-64歳の人口が総人口に占める比率が低下しつつある。少ない生産年齢層で多くの高齢者を支える必要が増しており、高齢者の就業継続を促進するとともに、生産年齢層の労働者を数と質の両面でいかに維持し、その生産性を向上させるかが社会的な課題になっている。 このような社会的要請を背景に様々な政策的な対応として行われてきた。この研究計画ではジェンダー規範が働き方に与える影響を分析した。具体的には独自のインターネット調査を行い、ジェンダー規範の変化をとらえることができるパネルデータを作成した。このパネル調査をもとにして2020年以降急速に拡大した新型コロナウイルス感染症の拡大によってもたらされた在宅勤務の普及がジェンダー規範に与えた影響を分析した。 分析の結果、在宅勤務の普及は男性と女性の家事負担を平等化する傾向があり、男性の家事参加を促したことが明らかになった。さらに、そのような家事への参加が、ジェンダー規範に与えた影響を分析したところ、在宅勤務をする男性のジェンダー規範が伝統的なものから中立的に変化していったことも明らかにできた。 これらの分析結果は、感染症の拡大という外生的な要因によって普及した在宅勤務制度の普及が、働き方のみならず、家事負担の在り方、さらにはどのような性別役割分担が望ましいかというジェンダー規範にまで影響を与えたことを示唆する。このようなジェンダー規範の変化は、在宅勤務の定着にも貢献するだろうことが予想される。
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備考 |
日本経済新聞/朝刊 「保育所休園、ママに負担、30代女性の出社減、偏る育児、コロナで露呈」 日経速報ニュースアーカイブ「女性の賃上げ、日本の停滞打破の糸口に」
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