前年度に行った災害発生時における応答画面の制作を継続し、今年度も被災経験のある聴覚障害学生の協力を得て、災害発生後の自宅周辺や避難所生活等において必要な応答画面の制作を継続した。 また、これまでに制作した「自宅訪問者との応答」、「外出先での応答」、「緊急時の応答」については、スマートフォンで使用できる「画面の指さしで応答する聴覚障害者のコミュニケーション支援サイト」としてまとめて公開した(上記の災害発生後の応答は未対応)。URLさえ知っていれば使用できるWebサイトの形である(https://www.ntut109.info)。 当サイトでは、これまでにPDF版でも制作した応答画面に加えて交通機関での使用を想定した応答画面も追加し、のりばや停車駅・停留場の確認における応答画面のほか、トラブル発生時における状況確認や運転再開見込みの確認、振替輸送に関する確認や説明等における使用等を想定した応答画面を制作した。 自宅訪問者に対する用件確認などのように、相手の意思を確認する場合には、選択肢の一覧を提示し、指さしで選択して貰うか、該当する番号を指で表して貰うことで応答する方法とし、外出先での応答における各種施設等の場所の確認やクリニックにおける症状の説明、交通機関におけるのりばや停車駅の確認等のように、自らの質問や意思を伝える場合には、予め該当する文字やピクトグラムを選択表示したり、文字を入力した上で、相手に画面を提示する応答方法とした。また、より複雑な応答が必要な場合のために、文字入力による筆談画面も用意した。 リンクしたアンケートフォームによって、訪問者からそのニーズやユーザビリティ等の意見を収集し、改良を重ねていける形とした。
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