研究課題
挑戦的研究(萌芽)
聴覚障害者を対象としたアンケート調査によって、日常生活での応答で困難を感じやすい場所や場面について把握し、その結果に基づいて「画面の指さしで応答する聴覚障害者のコミュニケーション支援ツール」を開発した。画面に表示された文字やピクトグラムの選択や提示、文字の入力などによって応答する。使用できる応答場面は主に、自宅訪問者との応答、店舗や交通施設等の外出先での応答、体調不良時やトラブル発生時等の緊急/非常時の応答である。聴覚障害者のコミュニケーション支援の向上に寄与することが期待される。
案内表示における聴覚障害者に対する情報保障
障害者の支援を考える場合、施設や設備など、受け入れ側の支援体制を整備する形で進められることが多いが、自宅や小規模な店舗、施設などに対する整備は遅れがちである。また緊急時やトラブル発生時などは、相手から提供されることを待ったり、その仕組みを理解する余裕がないことも考えられる。そのため、今回提案したように、当事者が支援ツールを自装する形の取り組みを充実させていくことも有効と考える。